Cha-ble_Vol16
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(茨城県土浦市) 見  昔、学校の近くには必ず、腹ぺこの学生たちが群がる店があったものです。つじやも、そういう存在として長年親しまれてきました。  戦後間もない昭和22年、土浦市中央で開店。サンドイッチが看板商品になったのは、昭和42年頃に真鍋へ移転してからです。店の近くに高校や短大など学校が3校もあり、学生向けに発売したのが始まり。ほどなく、学校給食の中華風春雨サラダにヒントを得て、創業者の故・辻みねさんがマヨネーズ味の春雨サンドを考案しました。これがたちまち評判を呼び、連日130食を売り上げる人気商品に。現在は創業者の名をとって「つじやみねサンド」として販売しています。まさに、つじやの原点といえる商品です。  社長の辻彦人さんは、祖母のみねさんが明け方から卵を茹で殻をむく姿を見て育ったといいます。「作り手の人柄が味に出る」とは、母よし子さんの弁。「当日作って当日売り切る」というみねさんの姿勢を受け継ぎ、家族と、家族のような従業員と一緒に作り続けています。  カスミで販売を開始したのは平成17年、近所の並木店から。朝2時から作り始めて出来たてを直接カスミの店頭へ運び込みます。少しずつ増産態勢を整え、何年もかけて22店舗まで取扱店を増やしてきました。  「サンドイッチは無限の可能性がある食べもの。伝統の味を守り質を高めながら、他にはない面白い新商品も送り出したい」と意欲的な辻社長。これまで商品化された数は100種類を越え、その陰には何倍もの試作品があったそうです。手作りサンドイッチ専門店のあくなき挑戦が、食べる楽しみを広げていきます。 茨城県 栃木県 群馬県 埼玉県 千葉県 土浦市 株式会社つじや 代表取締役の辻彦人さんと、母で専務の辻よし子さん。「作りたてのおいしさを、多くの方に知ってほしい」 みねサンドの春雨を、ピリ辛味やカレー味にアレンジした新商品も登場。軽くトーストすると香ばしさが加わり、一段と豊かな味わいに。 カスミの売場には、定番商品をはじめ新商品や季節商品を定期的に入れ替えながら常時15種類が並ぶ。クリスマスやひな祭り向けパーティーオードブル、GW用ランチパックなど、特注品を含めきめ細かく対応できるのも地元店の強み。

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