Cha-ble_Vol23
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3踊れるイートイン カスミは、お店を出会い・ふれあい・発見の場にしようと、各店が独自の取り組みを進めています。目指すのは、モノを売るだけでなく、散歩のついでにちょっとヨリミチしたくなる店づくり。その求心力にしようと新店や改装店を中心にイートインコーナーを積極的に導入し、単なる休憩スペースではなく、従来の発想を超えた多角的な活用にチャレンジしています。 2016年4月にオープンしたフードスクエアカスミひたちなか笹野店のイートインコーナーは、84席という広さ。ここで、料理、ヨガ、工作など、楽しく体験や交流のできる多彩なイベントを開催しています。毎週水曜日の体操教室では、イートインコーナーがダンススタジオに早変わり。飛び入り参加のお客さまや従業員も加わり約30人が音楽に合わせて身体を動かします。軽快な音楽に賑やかな笑い声が重なり、スーパーマーケットであることを忘れてしまいそうな盛り上がりです。 イベントの企画・運営を担当するのは、レジ担当の黒澤るり江さん。「手探りでスタートし、お客さまや知人、従業員に講師をお願いしました。目標は、自前の企画を自店で運営していける仕組みづくり。お客さまと従業員が一緒に楽しめる場にしていきたい」と意欲的です。 回を重ねるにつれ、イベント参加者の世代を超えた交流が生まれ、友達づきあいへと発展しているとのこと。毎回親子で参加するお客さまは、「地域の皆さんが子どもを可愛がって育ててくれている感じがします」と喜びを語ります。また、イベントという共通の話題ができたことで、売場でお客さまと従業員が親しく会話を交わすことも増えました。近隣に住民の集まる公民館などがない笹野地区で、お店が地域コミュニティの場として機能し始めています。千差万別の店づくり どうすればもっとお客さまに喜んでいただけるだろう…。お店によって客層もニーズも地域性も異なるため、お店の数だけ答えがあります。そのためカスミは全店一律の店づくりではなく、1店1店が主役となり、従業員が自ら考え独自の店づくりをする「ソーシャルシフトの経営」を2013年に導入し、昨年から全店で推進中。その取り組み例を紹介します。 FOOD OFFストッカー下妻東店には、わずか2席の「小さな小さなイートインコーナー」が誕生。発端は従業員が、炎天下で弁当を食べるご高齢のお客さまに気づいたこと。すぐにカイゼンを提案し、お店の空きスペースに机とイスを2つ並べ、手づくりの壁紙を張った簡易なイートイン居心地の良い場所体験できるイベント交流のある空間

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