Cha-ble_Vol24
3/16
カスミの食品寄付の仕組みカスミ店舗福祉施設など生活困窮家庭社内ルールに基づき賞味・消費期限が切れる前に売場から撤去した食品寄付提供提供出店エリアのフードバンクフードバンク北関東のスタッフの皆さん。右から二人目が責任者の高橋あゆみさんフードバンクのメリット++受ける側のメリット❶食費の節約❷食に関する喜び・体験が増える❸食事の提供で心身の充足感が得られる企業側のメリット❶廃棄コスト・環境負荷の削減❷従業員の士気高揚❸地域社会貢献活動への協力行政側のメリット❶食品ロスの削減❷市民とのつながり❸地域社会への貢献フードバンクとは、安全に食べられるにもかかわらず、さまざまな理由で廃棄される食品を企業などから提供を受け、必要としている個人や施設などに贈る活動です。フードバンクとはフードバンク北関東のスタッフ(中央)に食品を寄付するカスミ館林店の従業員。館林店を含む群馬県6店舗と栃木県佐野市の浅沼店の食品を2017年4月から寄付しています寄付された食品は種類や提供先のニーズにマッチするように仕分けされます私たち市民も、行政も、企業さんも、みんなが参加して地域の困っている人を支えていく仕組みだと考えています。地域づくりの一環として、もっと多くの方にフードバンク活動に参加してほしいですね」カスミは2017年10月末現在、茨城、栃木、群馬の3県32店舗で出店エリアのフードバンク3団体に食品を寄付しています。今後も地域のフードバンクと連携しながら活動エリアを広げ、将来的には全店で実施することを視野に入れています。*農林水産省・環境省調べに連携していることも特徴の一つ。地域との連携では、食品を集める手段として「フードドライブ」といわれる活動を行っています。これは、一般家庭で余った食品をはじめ、学校や職場などの単位で自主的に集めた食品をフードバンクに届けてもらう活動で、最近盛んになっているといいます。一方、2017年6月には、国内初となる行政からの委託事業として「フードバンクまえばし」の活動を開始。前橋市の相談窓口に訪れる食品を必要とする方に、迅速に食品を提供する態勢を整えたほか、市内の子ども食堂や学習支援施設、福祉施設などに食品を提供しています。フードバンク活動は地域づくりフードバンク活動は地域づくりの一つと考えているという高橋さん。「フードバンクは食品をお渡しするだけが目的ではなく、ら食品の寄付を受け、企業と同意書を交わすことで、食品の品質の担保と信頼関係の醸成に努めています。寄付された食品は、地域の生活困窮家庭へ直接手渡されるほか、群馬をはじめ、埼玉、栃木、茨城と広いエリアの児童養護施設や老人ホーム、母子生活支援施設、子ども食堂などへ提供されています。「支援した母子家庭の母親からは、『子どもに食べさせることができてうれしい』『地域で見守ってくれていることが分かり、心の支えになっています』などの喜びの声が届きます」と高橋さん。ある児童養護施設では、食費を節約した分を学習支援に回せるようになったといいます。「感謝されることが私たちのやりがいにつながっています」地域や行政と積極的に連携企業だけでなく、地域や行政と積極的3
元のページ
../index.html#3