Cha-ble_Vol24
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大学の留学生宿舎や老人ホームも訪問移動スーパー介護スタッフに付き添われ移動スーパーに向かう老人ホームの入居者学生宿舎前の移動スーパーで買い物をするインドネシアからの留学生家族(筑波大学)学生宿舎で外国人学生もお買い物現在、カスミの移動スーパーは茨城県つくば市、取手市、日立市の3市で実施しています。地元商店が閉店したり、交通事情で買い物に不便な地域の公民館や公園などを訪問する一方、教育機関や介護施設などからのご要望を受け、直接施設を訪問しているケースもあります。茨城県つくば市の筑波大学は学生数約1万人の約2割が外国人学生。キャンパス内にある2カ所の学生宿舎を、カスミの移動スーパーは毎週土曜日に訪問しています。この日、最初に訪問したのは外国人留学生が多く住む宿舎。宗教上の理由で食べられないものがあることや日本語表記の問題で店舗での買い物に不便を感じていました。「毎週利用しています。車がないので来てもらえるのはうれしい」と話すのは、 医学留学でインドネシアから来ているノッキーさん。イスラム教では豚肉とアルコールが厳しく禁じられており、鶏肉や自家製パンを作るための粉など食べてもよい「ハラルフード*」の品揃えを増やしてほしいとも話していました。こうしたご要望を聞くことで、品揃えのほか買い物ガイドブックやポスターの外国語対応など利便性の向上も図っています。週に一度のお楽しみ老人ホームの移動販売筑波大学の後に移動スーパーが向かうのは介護付き有料老人ホーム「らいふつくば花畑」。到着を知らせる音楽が聞こえてくると、建物から入居者や介護スタッフの方々が出て来て移動販売車を囲みます。「おいしい果物ある?」「これなんかどうですか?」「今度来るときぶどうパン持って来て」「承知しました。ありがとうございます」移動スーパーのスタッフは、買い物をするお年寄りとのコミュニケーションを大切にしています。「玄関先まで来てくれて、しかも自分で見て選べるのがうれしい」そう話すのは入居6カ月の83歳の女性。足が悪く近くのお店に行くことが不安でしたが、入居後間もなく移動スーパーが来るようになり「大助かり」と笑顔を見せてくれました。閉じこもりがちな高齢者に外に出る機会を提供することも、移動スーパーのメリットの一つかもしれません。販売車の中には生鮮品、惣菜、日用品など400品目を品揃え老人ホームを訪問するカスミの移動スーパーVoice商品を見て触って、会話も買い物の楽しみ商品を直接見ながら購入できることが買い物の楽しみになっているようです。販売するスタッフの方々とのコミュニケーションも楽しみの一つかもしれません。利用者の皆さんは週に一度の移動スーパーを心待ちにしている方もいます。らいふつくば花畑 介護福祉士内山 秀希さんポスターや買い物ガイドブックは筑波大学の学生や教員の監修による外国語対応4年目を迎えたカスミの移動スーパー。地域のさまざまなご要望にお応えしながら生活インフラの向上を目指し地域密着スーパーの役割を果たしています。 *ハラルフード…イスラム教の中で食べることが許された食べ物4

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