Cha-ble Vol28
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従業員や地域の方々が安心してイキイキ働くためになのは、どれだけ量を食べるかより、何をどれだけ食べるか。栄養価の高い食事を出すことで、日によって食べる量にムラがあっても必要な栄養を十分摂取できるようにしています」地元産の無農薬野菜をはじめ無添加味噌や有機醤油など、食材も調味料も安全安心なものを使用。園庭の畑で野菜が採れたら、献立に取り入れることも計画しています。ちなみに畑にまく肥料は、園で出た日々、子どもの成長を伝える「開園当初は、スーパーマーケットが運営する保育園って一体どういうところなの、と不安視する人がいたかもしれません。しかし、見学に来て子どもたちの様子を見ると安心し、口コミで評判が広がり、すでに来年度の0歳児の予約が次々と入っています。信頼していただけた理由は食育だけでなく、子ども一人ひとりを手厚くケアできていることも大きいでしょう」手厚いケアとは、保育士の配置基準を満たすことはもちろん、看護師やその他の職員もサポートに入るため、園内で過ごした一日の様子を細かく保護者に伝えることができます。「子どもの成長を聞くのが、保護者にとって一番うれしいこと。親の前では甘え放題だけれど、保育園ではきちんとお座りして食事をしたりお話を聞いたりできる。保育園にいるときは家とは違う姿を見せるので、それを丁寧に伝えると感動していただけます」その言葉通り、お迎えの時間になると、保護者と保育士が楽しそうにおしゃべりする姿がふれあいホールのあちらこちらで見られます。保育の質を高める環境最後に、高野園長が保育士たちに求めていることを聞いてみました。「子どもたちをネガティブな言葉ですぐ叱らず、子どものやりたかったことを認めつつ、声がけすること。もう一つは、保育士自身がきちんと休憩を取ることです。もしお昼寝の時間に泣いて寝ない子がいたら、保育士以外の職員がサポートに入り、保育士は休憩を取り、次の仕事に備える。全員がそういう意識を持って、支え合って働ける職場にしたいですね」開園時に採用したのは経験豊富な保育士たちですが、同園の職場環境に驚くことが多いといいます。食費を削減せず良い食材を使っていること、定期的に研修を受けてスキルを磨けること、365日開園していてもきちんと休暇を取れること等々。保育士にとって働きやすい環境が、より良い保育につながっています。保護者の思いと保育者の思いが共感しながら1本の木が伸び、その木が増えて地域から愛される大きな森となっていく。「いいねの森」には、地域に寄り添い、誰もが自分らしく働ける企業を目指すカスミの深い思いが込められています。生ごみをリサイクルしたもの。環境に優しい取り組みにも積極的です。他にも、毎月1回「食育クッキング」を実施。例えば10月は、ハロウィンにちなんでかぼちゃのパンケーキづくり。丸い生のかぼちゃを触るところから始まり、できることをお手伝い。食材を知り、自分の手でつくり、みんなで食べる。この経験を重ねることで、子どもたちの食の世界が大きく広がります。「将来的には、子どもたちが味噌づくりをして、それを毎日の味噌汁に使いたいと考えています。また、園の食生活を家庭でも少しずつ取り入れてもらえるよう、保護者に働きかけていくつもりです」と語る高野園長。食育に関するさまざまな構想を、一歩一歩実現に近づけようとしています。フードスクエアカスミつくばスタイル店 レジ担当小林 美加さん小学1年と4歳の子どもがいます。カスミで働きたいと思ったときに不安だったのが、お店が忙しい土日や年末年始に預けられる保育園があるかどうか。面接の際に相談したところ、365日預けられる「カスミいいねの森保育園」を教えていただき、その日のうちに仕事と保育園の両方が決まりました。カスミの保育園とあって食育に力を入れていると聞き、子どもが好き嫌いを克服するきっかけになればと期待して通わせています。仕事は週4〜5日。朝から夕方までまる一日預かってもらっています。夕方にお迎えに行くと、子どもがその日あったことを本当に楽しそうに話してくれますし、園からも毎日メールが届きますので、日々の様子を細かく知ることができます。その安心感はとても大きいですね。「職場も保育園もカスミなので安心です」と話す小林さん保育士、栄養士、看護師など全職員が、食育とふれあいを大切にした保育を実践仕事と保育園が同時に決定!好き嫌い克服にも期待VoiceVoice利用者の声5

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