Cha-ble Vol28
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片手で持ちやすく扱いやすい道具軽くて持ちやすいスプーン握力の弱い方や手首を動かしづらい方なども使えます。ペットボトルキヤップ開けゴム固いキャップも簡単に開けられる。くぎ付きまな板食材をくぎに刺して固定できる。取っ手付きボウル取っ手があるため持ち運びしやすい。株式会社カスミ取締役会長2000年株式会社カスミ入社。2002年から2010年まで代表取締役社長、2010年に代表取締役会長。2017年より現職。2018年5月日本チェーンストア協会会長就任。小濵 裕正(こはま ・ ひろまさ)原口 はい。東京ガスは東京2020オリンピック・パラリンピックのオフィシャルパートナー(ガス・ガス公共サービス)として、障がい者スポーツの支援を通じて東京2020大会の成功と共生社会の実現・地域貢献をすべく、特にパラリンピック大会の成功に向けた取り組みを展開しております。小濵 具体的にはどんな活動ですか?原口 障がい者スポーツへの理解を深めるために、体験会を地域で開催したり、社内でもパラリンピックの正式種目であるボッチャ大会を開き、会社全体で盛り上がっています。小濵 社内ボッチャ大会ですか? 誰にでもできるスポーツなのですか?原口 東京2020パラリンピックの正式競技ですが、ちょっとしたスペースさえあれば誰でも実施できますので、アフター5に会議室で30分やって、その後飲みに行ったりできます。すでに体験者は2千人を超えました。小濵 それはすごい。やはり交流と参加が大切ですね。そういう場で多くの人が体験することが共生社会とは何かを理解するきっかけになり、気づきや知恵を重ねていく。体験の「場」をつくることが、これからは企業の大切な役割になっていくでしょう。原口 ええ。共生社会について考えましょうと言ってもなかなか難しいのですが、頑張っているパラアスリートを目の当たりにしたり、彼らと体験を共有することが共生社会について考えるきっかけになればいいなと思います。 小濵 その意味で2020年のパラリンピックはとても良い機会だと思います。原口 東京ガスも東京2020大会に向け障がい者スポーツの支援を続けてきましたが、障がい者スポーツはかわいそうな人のスポーツではなく、頑張る人の格好いいスポーツなのだということをより多くの人に伝え、2020年以降も活動を続けていきたいと考えています。小濵 障がいのある方、ない方、外国人、高齢者、いま地域社会には実に多様な人が生活しています。そして、それぞれに困り事を抱えています。そうした課題を解決していくことが、これからの企業には求められていくでしょう。それには小さな声にも耳を傾け、生活者のニーズを掘り起こしていくことが必要です。 カスミも微力ながら、保育園や特例子会社をつくったり、食育や移動販売などで地域社会の課題解決に取り組んでいます。原口 カスミさんと同じように東京ガスも地域のお客さまと多くの接点があります。スポーツ振興を含め、暮らしに関わる課題解決に取り組むなど東京ガスらしい活動を展開しています。小濵 一口に共生社会と言いますが、私は公的なサービスだけに頼るのではなく、地域に暮らす生活者、行政、企業が協働で課題解決を図る力を再構築することが共生社会のあるべき姿と考えています。 「誰一人取り残さない」という基本理念で国連がSDGs※(エスディージーズ)を設定したのも、企業に対する期待の表れです。 共生社会を目指し、それぞれの強みを活かして活動を続けていきましょう。ありがとうございました。(2019年10月28日、中央区銀座の東京ガス「スタジオプラスジー」にて収録)共生社会を理解するための「場」づくりが企業の大切な役割になっていく(小濵)※SDGs…持続可能な開発目標の略称。2015年の国連サミットで決められた国際社会の共通目標です。9

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