Cha-ble Vol30
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2まだ食べられる食品を使いたい人の元へカスミのフードバンク活動お腹をすかせた子どもたちに、食事を提供する子ども食堂。茨城県龍ケ崎市の認定NPO法人「NGO未来の子どもネットワーク」もその一つです。カスミは子どもの貧困問題解決と食品ロスの削減のために、子ども食堂への食品寄付を通じフードバンク活動を推進しています。安心と笑顔を   でつなぐ地域の事情を抱えた未就学児から高校生を対象に子ども食堂と無料学習塾を開いています。代表の笠井広子さんを中心に、有志が集まって2014年から運営を継続。現在は約80名のボランティアが登録し、地域の子どもたちのために活動しています。訪れたこの日は10月31日のハロウィン。調理室ではボランティアのお母さんたちが和気あいあいと、でも忙しそうに料理をつくっていました。材料の多くは寄付で賄っています。ふと見ると調理室の入り口に、なぜか「診療時間」の案内プレート。建物は閉院になった地元の医院が無償で提供してくれているのです。「ただいまー」。夕方になると子どもたちが学校から帰ってきました。ランドセルを放り投げ、じゃれ合ったり、輪になって遊んだり。子ども食堂には子どもたちの歓声があふれていました。一段落したところでみんなで食事。この日のメニューはハロウィンに合わせ手づくりハンバーガーとさつまいものスティックフライ。ボランティアのお母さんたち認定NPO法人「NGO未来の子どもネットワーク」2014年から茨城県龍ケ崎市の閉院になった医院で子ども食堂、無料学習塾を開設。制服やランドセルの支援、食品や日用品の宅配、海外の子どもたちへの支援など貧困世帯の子どもへの支援活動を幅広く実施している。会員数約100名、ボランティア登録者数約80名。子どもたちが帰ってくる前に調理をするボランティアのお母さんたち※1)厚生労働省の調査によれば、日本の子どもの貧困率は13.5%。18歳未満で平均的な所得の半分(127万円)未満の世帯で暮らす子どもが増えている。学力や健康にも影響を及ぼし、社会問題化している。※2)SDGs(エスディージーズ:持続可能な開発目標)とは誰一人取り残さないを理念に地球環境、地域社会、人間の暮らしをよくするために国連で合意した世界共通の目標。「食」子ども食堂コロナ禍で子どもたちが集まれなくなったためお弁当をつくって宅配しましたハロウィンの日のメニューはお母さんたちの手づくりハンバーグ!下駄箱からも元気な「ただいまー」の声が聞こえてきそういま日本は子どもの7人に1人が貧困状態にあります。こうした中、お腹をすかせた子どもたちに無料または安価で栄養のある食事や団らんを提供する「子ども食堂」の取り組みが全国で広がっています。その中の一つ、茨城県龍ケ崎市の認定NPO法人「NGO未来の子どもネットワーク」は週5回、貧困や虐待などの※1みんなで持ち寄りみんなで食べる

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