Cha-ble Vol. 31 2020年6月
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3配送エリア内にバス停をつくり、バスに見立てた配送車を購入者であるスーパー、レストラン、個人などが共有することで、輸送時間とコストの大幅削減を実現しています。 カスミは茨城県との包括連携協定を契機に、2020年3月から新たな地産地消の共同事業として茨城県と「やさいバス」事業に参加。現在、約70の生産者が登録し、茨城県内のカスミ6店舗、千葉県内2店舗で売り場展開し、無人店舗オフィススマートショップがバス停となっています。一番おいしい時に届けたい 川上さんがやさいバスに出荷しているミニトマトは甘みの強い「アルル」をはじめ、皮が薄く酸味と甘みのバランスがよい「ほれまる」や、色とりどりの「カラフルトマト」など。品種名はラベルにはっきりと表示されています。 「ミニトマトって産地表示はあっても、品種名まで書いて売っているのは少ないと思うんですが、うちは品種による味や調理法の違いまで楽しんでほしいので」 そう話す川上さん。一番のこだわりはトマトの完熟度合いです。 「市場出荷だと店頭に並ぶまでに3〜4日かかってしまうので完熟前に収穫して出荷するのが一般的ですが、やさいバスなら完熟で収穫したものが翌日には店頭に並ぶので一番おいしいものを食べていただけます」 出荷先はやさいバスのほか、直売所やECサイトに絞っているそうです。 「収量以上に品質本位を心がけているので、商品価値を知ってもらうために、直売所などの市場外流通のみで販売しています」 長野から茨城に移住し、新規就農した川上さん。価格や大きさなどすべて自分で決められるため、やさいバスは新規就農者にとって魅力的と話します。 収穫したミニトマトを翌日の朝、農園から20分ほどの場所にあるバス停へ。保冷用のケースに商品を入れれば出荷完了。そこへやってきたのはScan&Goのロゴが入った軽車両。これがカスミのやさいバス。この後、バスはつくば市内や水戸市内のカスミの6店舗をはじめ、茨城県野菜が相乗りする「やさいバス」はカスミの店舗や無人店舗オフィススマートショップに商品を配送する軽車両(株)カスミUXデザイン無人店舗担当櫻井幸恵バス停に出荷

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