Cha-ble_Vol32
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プランテックスが開発した栽培装置3植物の成長に影響を与える要素は、大きく分けて、光・空気・水(養液)の3つこれらをプランテックス独自の技術で緻密に制御していますの植物工場。太陽光や土を使わず、棚ごとに密閉した空間で、温度・湿度・光・二酸化炭素濃度・養分など、植物の生育に必要なあらゆる環境を管理しながら野菜を育てる新世代の農業に挑戦しています。そもそも植物工場とは、屋内で人工的に作物を大量生産するための仕組みです。人工的に光や養液を与えながら、主に土を使わない水耕栽培で作物を育てます。国内における植物工場の歴史は1970年代から。1985年のつくば万博での展示をきっかけにブームが訪れ、これまでに数多くの植物工場が存在してきました。天候に左右されないため、安定的で効率的な栽培を可能にするのが最大の特徴です。植物工場には完全人工光型と太陽光利用型の2種類があります。完全人工光型は太陽光を遮断してLEDなどの人工的な光でまかなうのに対し、太陽光利用型は室内に自然光を取り入れて栽培するのが一般的です。しかし実際には、広い室内の温度や湿度などを常に均一に保つのは簡単ではなく、生産性が上がらず採算が合わない植物工場も少なくありませんでした。こうした課題を独自技術で克服したのがプランテックスの人工光型植物工場です。野菜の栽培棚を「棚ごとに密閉」することで、光・空気・水など植物の生育に必要な環境を均一に管理することに成功。さらに、内部の温度、湿度、二酸化炭素濃度、光合成や吸水の速度などをセンサーで監視し、異常も検知しています。作物の生育に最適な環境を高精度で再現できる独自技術の開発によって、従来の植物工場と比べ、栽培面積当たりの生産性が約5倍にアップしたと言います。この方式を量産工場で実現したのは環境パラメータを個別に正確に制御各レイヤーを独立して気密・断熱カスミ(フードスクエアカスミ学園店、プルシェつくばキュート店)で販売されている植物工場レタス「グリーングロワーズ」。甘く柔らかな食感が特徴密閉式の導入で得られたメリット(従来の植物工場との比較)面積当たりの収穫重量を高めることができる収穫重量を年間通して安定させることができる植物工場でしかできない高付加価値な植物や野菜の生産ができる

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