Cha-ble_Vol32
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4プランテックスが世界初。この工場で生産されたレタスや、それを使用した加工食品の販売がU・S・M・Hの事業会社、カスミ(2店舗)、マルエツ(1店舗)、マックスバリュ関東(1店舗)とネット通販のオンラインデリバリー等で始まっています。気候変動に左右されない植物工場には、さまざまなメリットがあります。その一つが、季節にかかわらず、年間を通じて安定的に出荷できる周年生産です。何より出荷計画や受注状況に応じた計画生産により、約束した野菜がコンスタントに届くのは大きな魅力です。また、経験が少なくても作業ができるのも特徴。露地栽培は天候や病害虫への対応など経験に基づいた知識や技術が必要ですが、植物工場は作業内容をマニュアル化することで農業経験のない人でも作業が可能になります。そして将来的には、特定の栄養素や機能性をコントロールすることで、抗酸化作用の強い野菜や通常の品種より栄養価に優れた高機能野菜を生産し、健康志向の消費者の期待に応える商品開発も可能になります。こうしたメリットを、食品専門業としての新しい価値としてお客さまに提供するために、商品開発から生産、販売まで一貫した「野菜の製造小売業」という新しいビジネスモデルを構築する。U・S・M・Hがプランテックスと協業し工場野菜の製造・販売に乗り出した狙いはここにあります。健康志向の高まりとともに、野菜への期待は鮮度、味、安全性にとどまらず、品種や栄養価にも及んでいます。その一方で、生産者の高齢化や後継者不足で栽培技術の伝承がむずかしく、自然災害や天候不順で供給に支障をきたすケースが多発。栽培方法や生産過程の環境負荷を減らす狙いもあり、植物工場への期待は今後も高まりそうです。プランテックスの植物工場で生産されたレタスは、U・S・M・H独自の野菜ブランド「green growers(グリーングロワーズ)」として販売されています。グリーングロワーズとは、「自みどり然を植物工場の野菜を新しい価値に❶プランテックスが開発した世界初の「密閉式」栽培装置❷「植物工場」を感じさせないプランテックス京橋工場(東京都)の入口❸太陽光や土を使わず、すべてを箱の中で管理しながら野菜を育てるプランテックスの植物工場❹温度、湿度、光の量にムラが出にくく常に均一な環境が棚ごとに整う仕組みになっている❺植物工場では天候や四季を問わず、一定の量の野菜を安定してつくることができる❻装置の中では野菜が最適な環境で生育するために温度、湿度、二酸化炭素濃度などをセンサーで監視している❶❹❷❺❸❻植物工場の栽培では水資源をほとんど無駄なく利用できるためレタス1袋の栽培で12リットルの水を節約できます自みどり然を栽培する人「グリーングロワーズ」

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