chable36
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朝どれ鮮魚を東北・北陸から新幹線配送の活用BLΛNDEの寿司寿司職人が握る茨城県つくば市にあるカスミの新業態、BLΛNDE2店舗(つくば並木店・研究学園店)は月に1回のペースで新幹線配送を活用し、東北地方や北陸地方で当日水揚げされた朝どれ鮮魚やできたての加工品を、その日のうちに店舗に並べて販売している。配送には、東北新幹線と北陸新幹線の始発駅から終着駅を利用。車両の空きスペースを活用した輸送で、終着の東京駅からはトラックで店舗へ配送する。これまでに販売した商品の産地は青森、宮城、新潟、石川、福井など。カニやホタテ、ウニやイカのほか、中には産地以外ではあまり見かけることのない珍しい商品もあり、「旅先で食べたのと同じ味が食べられてうれしい」とお客さまからも好評。一方、消費期限が短く従来なら産地でしか消費されていなかった商品が出荷できると産地でも喜ばれている。こうした状況を踏まえ、今後は秋田、山形、函館、愛知など産地の拡大を計画する一方、九州、四国、北海道といったさらなる遠隔地は航空物流を活用した“当日お届け便”にもチャレンジしていく予定だ。 10年で一人前と言われる寿司職人。握り手になるまでの道のりが長い世界で、25年のキャリアを持つ寿司職人が、カスミのBLΛNDE研究学園店(茨城県つくば市)で寿司を握っている。そればかりか売り場管理から従業員教育まで業務は幅広い。「寿司屋のカウンターってライブキッチンですよね。お客さまは握りたての寿司やお酒を楽しみながら、自分の好みをよく知る板前に付いて店の常連(ファン)になる。スーパーも基本は同じだと思うんです。今何が売れているか、これから何が売れそうか、いつ誰が来ても買いたいものが買えるよう、常に売り場をチェックします。直接お客さまと対話する機会は少なくても、売り場には意識して出るよう心掛けています」そう話すのは川㟢宏美さん。2年前カスミに入社し、新業態BLΛNDEの立ち上げに参加。「新たな食の楽しみと発見を体験できる店舗づくり」を目指し、商品部と連携して寿司の新たな価値を追求している。その経験を活かし、他店舗の従業員の育成にもかかわる。その川㟢さんが力を注ぐのが、ちょっぴり贅沢な「ご褒美感のある」本鮪の寿司セット。一口ほおばると、程よく空気を含んだシャリが口の中でほどけ、鮪の旨みが広がる。シャリは店内炊き、成形はスシロボだが、ネタは乗せるだけでなく、最後の「ひと握り」でおいしい握り寿司に仕上げる。「寿司はやっぱりカスミだね!と言われるブランドにしたいんです」と川㟢さん。挑戦は始まったばかりだ。北陸新幹線(敦賀駅→東京駅)、東北新幹線(青森駅→東京駅)の「当日直送」で新鮮な魚介が売り場に並ぶBLΛNDE(つくば並木店・研究学園店)寿司職人歴25年のキャリアをもつ従業員が寿司を握るBLΛNDE研究学園店生ネタ、天然魚にこだわる寿司(気象状況により養殖も使用)     5   

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