Cha-ble_Vol17
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食 育すぐれた栄養バランス 食の世界遺産に登録された和食。そのきっかけをつくったのは、京都の料理人たちの危機感でした。小学校の食育講座で子どもたちに好きな料理を尋ねると、答えは「ハンバーグ」「カレー」「スパゲティ」…。子どもたちの多くが和食の「一汁三菜」の形を知らないことに気づき、家庭の食卓から和食が消えてしまうことに危機感を感じ、政府に呼びかけたのが事の始まりだったのです。 一汁三菜とは、ごはん、汁物(みそ汁など)、香の物(漬け物など)に煮物や焼魚といったおかず(お菜)が添えられた献立の組み合わせ。ごはんを主食に醤油や味噌といった発酵調味料を使って肉、魚、野菜を調理する一汁三菜の和食は栄養バランスという点でもすぐれています。伝えたい和食の文化 こうした和食の魅力を次の世代に伝えるために、カスミはさまざまな食育活動を通じ日本型食生活の啓発に取り組んでいます。年間1万人以上の園児や小学生を店舗に招く食育体験学習「スーパーマーケットツアー」では、一汁三菜の配膳についても学びます。向かって左側にごはん、右側におみそ汁、おかずは奥にという和食の基本型をパネルを使ってクイズ形式で説明していきます。 また、食品メーカーと共同で開催している親子料理教室では、昔ながらの削り器によるかつお節削りを体験後、一番だしを使った和食づくりに挑戦。豊かな香りがあふれる中、うま味を使うことで塩分や油脂が少なくてもおいしく感じられる和食の魅力を五感で体験しました。 味覚が育つ小児期に食べる味は、将来の食習慣に影響をもたらす大切な味。塩分を控えた健康な食生活と、素材のおいしさを感じられる繊細な味覚を育てるという点からも、和食は次の世代に受け継ぎたい大切な文化です。親から子どもへ世界から認められた和食を未来へ和食の味わいを特徴づけるのは「だし」、一番だしを使ったみそ汁を作ってかつお節のおいしさ成分である「うま味」を味わいました地域の園児や小学生を店舗に招く食育体験学習でも日本型食生活について学びます昔ながらの削り器でかつお節削りに初挑戦(親子料理教室で)

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